付録も販促品の1つ。
「いい付録の日」を通して見る付録の世界
雑誌を購入する際に、付録が欲しくて購入した経験はありませんか?女性ファッション誌や漫画雑誌などに当たり前のように付録が付いています。また最近では、ブランドとコラボした豪華な付録が付いている雑誌も多くあります。雑誌付録は、雑誌の購入を促すための販促品であると考える事ができます。
今回は「雑誌付録」についてご紹介します。※今回ご紹介する「雑誌」とはファッション雑誌のことを指します。
目次
- 11月26日は「いい付録の日」
- 人気雑誌についている付録とは?
- 話題になった雑誌付録とは?
- 付録でもクオリティはそのままの「化粧品」
- 人気ブランドとコラボした付録
- 子ども向けの雑誌付録も高クオリティ
- 雑誌付録も販売促進グッズの1つ
1.11月26日は「いい付録の日」
日本出版販売株式会社が、雑誌付録の魅力を幅広い読者に呼び掛けていくことを目的として11月26日を「いい付録の日」として制定しました。
雑誌付録は年々豪華になっています。それは、雑誌付録に係る規定が改定されたことも1つの要因として挙げられます。
参照:日本雑誌協会「雑誌作成上の留意事項2022年4月改定版」
かつては、付録に対して厚みなどの制限がありましたが、現在ではその制限がなくなりました。その為、雑誌の外に飛び出していても雑誌付録として取り扱う事ができるようになり、タンブラーやハンディ扇風機など、従来では取り扱う事ができなかった厚みのあるグッズも付録として取り扱う事ができるようになりました。
一方で昨今の雑誌発行部数は減少傾向にあり、ピーク時の半分以下の発行部数になっている雑誌や休刊になった雑誌も多くあります。
この要因にスマートフォンやSNSの利用増加が挙げられます。SNSで簡単に最新の、そして流行っているファッションを見る事ができるようになり、ファッション雑誌の発行部数が減っていく要因の一つとなったと考えられます。
2.人気雑誌についている付録とは?
低迷傾向にはあるとはいえ、SNSでのハッシュタグ「#雑誌付録」の検索結果は13万件を超える結果が表示されています。
今でも販促効果や売上アップの起爆剤となっているのが雑誌付録です。
雑誌付録の中でも、人気のアイドルやキャラクター・ブランドとのコラボレーションが注目されています。
これらのコラボレーションは、消費者がさらに魅力的な付録を手に入れるために雑誌を購入し、それをSNS上で誇示する動機を高めています。
このような現象は、雑誌付録が単なる商品ではなく、ファンコミュニティの一員としての誇りを象徴するものになっていることを示唆しています。
それでは、印刷された部数についてみていきましょう。 2023年4月~6月の雑誌の印刷部数を見ると上位にファッション雑誌があります。
雑誌名 | 出版社 | 印刷部数 | |
---|---|---|---|
1位 | Myojo | 集英社 | 241,667部 |
2位 | anan | マガジンハウス | 146,625部 |
3位 | VERY | 集英社 | 117,500部 |
4位 | non・no | 光文社 | 117,100部 |
5位 | LEE | 集英社 | 110,000部 |
6位 | MORE | 集英社 | 100,000部 |
7位 | ELLE JAPON | ハースト婦人画報社 | 98,967部 |
8位 | POTATO | ワン・パブリッシング | 93,400部 |
9位 | FUDGE | 三栄 | 80,800部 |
10位 | nicola | 新潮社 | 80,570部 |
印刷部数の多い上位3雑誌では、雑誌付録を「モノ」でつけることはしていませんが、人気アイドルや俳優・キャラクター等を表紙に起用するなどしてファン層の雑誌購入を促しています。
では具体的にどのような付録が付いているのでしょうか。
VERY初の付録「ピオヌンナルのポーチ」が付いた2023年11月号(特別版)はネット書店分が予約完売になりました。これは付録が読者層の「欲しい」という気持ちにぴったりと寄り添ったグッズだからだと考える事ができます。
女性向けファッション雑誌・生活情報誌である「LEE」でも雑誌付録をつけています。最新号(10月号)では保冷・保温トートバッグが付録として採用されています。まだまだ暑さの残る行楽シーズンの秋に便利な保冷・保温トートバッグは雑誌のターゲット層である30代女性に喜ばれる付録です。また、ブランドコラボのロゴも入っており、より一層購買意欲をそそります。
「おでかけ大好き女子のためのファッション&ライフスタイル雑誌」として発刊されているMOREでは20~30代の女性をターゲットにしています。9・10月合併号の雑誌付録もそんな女性をターゲットにしたグッズになっています。人気アパレルとコラボしたサテンポーチ2点セットではサイズ違いのポーチで、化粧ポーチや小物入れとしてなどさまざまな用途で使用することができます。また持ち運んで使用もできるので、雑誌のコンセプトである「おでかけ大好き女子」にぴったりの付録になっています。
「欲しい!」を後押しする販促品
女性ファッション誌についている付録は、雑誌のコンセプトに沿ったグッズであることが多く、読者層の購買意欲をそそる結果になっています。それぞれの雑誌の特徴・コンセプトをグッズという形にすることで、多くのファンや「欲しい!」という気持ちを後押しします。
3.話題になった雑誌付録とは?
付録でもクオリティはそのままの「化粧品」
最近の女性雑誌、女児雑誌で定番付録となりつつあるのが「化粧品」です。最近ではブランドとコラボした化粧品が付いていたり、話題になっている化粧品が付録になっていたり、各誌が特徴を持って企画しています。今や化粧は、性別や年齢に関係なく行われているもので、今後も様々な雑誌の付録に採用されていくことが予想できます。
また、雑誌付録ではありますが、日本の薬事法に適合した成分で作られているため安全性の問題はないとされています。
化粧品の付録についてのレビューまとめも登場
雑誌付録の化粧品について特集しているインスタグラムアカウントも多数存在しており、消費者からの関心がある事が分かります。
人気ブランドとコラボした付録
コラボの度に話題となり、雑誌が完売となる「GUCCI」のコラボ付録。2021年には小学館の女性誌3誌の付録として採用されています。ブランドの認知度はもちろん、消費者にブランドへの親和性を持たせることができてより身近に感じてもらう効果があります。雑誌付録でブランドを身近に感じてもらい、店舗で販売している商品への親近感を与えるのは販促の1つの方法として効果的です。
子ども向けの雑誌付録も高クオリティ
子ども向けの雑誌付録も最近は高クオリティのものが増えています。
話題となったのは小学館の「ちゃお4月号(2017年)」に付いていた「おそうじロボ」です。
きっかけとなった一つに「家電付録」とうたったことがあります。この言葉が大人の心に留まり、SNSやネットニュースなどで話題となり、売り切れが続出。雑誌の売上が不況の中でも異例の売上を記録しました。
その他、幼児雑誌では知育玩具や人気キャラクターとのコラボ付録など、幼児とその親世代にささるような付録を毎号取り扱っています。
4.雑誌付録も販売促進グッズの1つ
雑誌付録は、各雑誌のターゲット層が求めているグッズやデザイン、ブランドコラボなど、工夫を凝らして雑誌の特徴をグッズに表しています。読者が何を求めているのか、そしてそれを雑誌付録という「モノ」にしたときにどのような商品になるのか、守るべき条件を踏まえながら付録の種類やデザインを決定します。
その為長期間にわたっての企画・開発が必要となるものも多く、前出の「おそうじロボ」の場合には約2年の開発期間が発生していたとのことです。
雑誌は、電子書籍化の影響やインターネットの普及、広告費の減少などの影響により発刊部数は減少傾向にあります。そんな中でも情報発信コンテンツとして、必要とされています。
消費者の購買意欲をかきたてるような付録を付けることは、販売数の増加や話題性、認知度の向上を狙う事ができます。そのため雑誌付録も販売促進グッズの1つであると言うことができます。付録と雑誌を別物として考えるのではなく、付録も雑誌の一部であると考えて、雑誌の世界観をグッズを通して表現する事が付録の役割でもあります。
その為に各社は、グッズ選定からデザイン、どの雑誌にいつ付録として付けるかなどを考えながら企画・開発をしています。デジタル化が進んでいる今だからこそ、雑誌付録は特別感を演出して紙媒体の雑誌の販売数を増加させる役割を担っています。
雑誌付録もノベルティも、企業の商品やサービスを拡充し、多くの人に広めていく役割があります。知ってもらいたいターゲット層に向けてぴったりと当てはまるグッズを選ぶことが大切です。それが口コミや話題性に繋がり、より多くの興味関心を得る事ができるようになります。
favoristでは、お客様のニーズに合ったノベルティグッズを数多く取り揃えています。商品カテゴリーや予算、環境性に応じたピッタリのグッズをご提案させて頂きます。