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トップ > ノベルティ コラム一覧 > きれいな空気で呼吸するために。大気汚染防止推進月間に見直す習慣と私たちができること

きれいな空気で呼吸するために。
大気汚染防止推進月間に見直す習慣と私たちができること

毎年環境省では、都市における大気汚染物質濃度が年間で一番高くなる12月を「大気汚染防止推進月間」とし、主に自動車利用やビルや家庭の暖房の使用に関しての啓発活動を実施し、窒素酸化物などの排出低減を広く呼び掛けています。

現在の日本の晴れた青い空

現在の日本は、晴れた日には青い空が広がり空気がキレイだと感じますが、高度経済成長期の空は黒く、汚れた空気の影響により様々な公害が発生していました。今回は大気汚染に関する内容を取り上げたいと思います。

1.晴れていても暗い?高度成長期の日本

1955年頃の日本は戦後の高度経済成長期による急速な工業化や開発により、公害を含めた深刻な社会問題が起こっていました。その頃、エネルギー源が石炭から石油に変わり、工場からの煙や車の排気量が増え、水質汚染や大気汚染が日本各地で発生し、暮らしている人の健康が脅かされていました。

高度成長期の深刻な社会問題が起こっている日本の暗い空

たとえ天気が晴れていても空は暗く、日中でも車のライトが必要なほどでした。そして雨の日には酸性雨が降り、農作物にも影響を与えるようになり、ぜんそくや気管支炎を発生させる要因ともなりました。
その後法規制がかかるようになりましたが、工場地帯の近くでは四大公害病といわれる「水俣病」「新潟水俣病」「イタイイタイ病」「四日市ぜんそく」が発生しました。どれも重化学工業化が急激に進んだために人体に有害な物質が発生し、大気や川、作物を通じて摂取されることによって引き起こされた産業公害です。

四大公害病の発生地

四大公害病の発生地

出展:nippon.comより

新潟水俣病:
新潟県鹿瀬町のアセトアルデヒド生産工場からの排水が原因で、排水に含まれていた水銀が生じさせた病。
イタイイタイ病:
富山県の神通川流域で発生。三井金属鉱業の鉱山や製錬工場から排出されたカドミウムが川に流され、生活用水や農作物などを通して身体に取り込まれて生じた病。
四日市ぜんそく:
三重県四日市のコンビナートから排出された大気汚染による健康被害で、コンビナートの煙突から吐き出される亜硫酸ガスが、ぜんそく、喘息性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫など呼吸器疾患を発症させた。
水俣病:
熊本県水俣市の新日本窒素肥料(チッソ)がアセトアルデヒド生産工場の排水を海に垂れ流し、そこに含まれていた水銀が生じさせた病。海に垂れ流ししていたことで、地元の魚介類を食べる人々が発症し死亡、麻痺、痙攣、聴力障碍、手足の感覚障害など人体被害・地域社会の差別で被害者とその家族を苦しめた。

2.日本の大気汚染防止への対策について

大気汚染防止の対策で大切なのが、空気を汚さない、という事です。大気汚染の主な原因は、空気がさまざまな物質によって汚れてしまうことです。例えば自動車、工場、火力発電所からの排出ガスや一般家庭やオフィスから出る大気汚染物質(人工的な原因)、砂漠で発生する黄砂、火山の噴火による灰(自然による原因)があります。より深刻なのが人工的な活動によって発生する大気汚染です。
日本では、大気汚染を工場や発電所などの固定発生源と乗用車やバスなどの移動発生源に分けてそれぞれを法律で規制をしています。
例えば、固定発生源に対しては「大気汚染防止法」を制定し、工場などから排出される煙は汚染物質を含まないクリーンな状態にして排出するように定めており、移動発生源に対しては排出ガスを規制しています。

JR東日本グループの取り組み

燃料電池バス

出展:JR東日本HPより

JR東日本グループでは環境の長期目標とし「カーボン・チャレンジ2050」を策定してグループ一体となり2050年度二酸化炭素排出量を「実質ゼロ」にする挑戦をいています。
その取り組みの一環として、浜松町駅周辺エリアで、水素が燃料の環境にやさいいバスを運行する取り組みを行っています。
また、「脱炭素社会」の貢献と、サステナブルな社会の実現を目指して風力や太陽光といった再生エネルギーの電源開発と導入の加速といった「エネルギーマネジメント」の実現をすすめています。

3.海外の大気汚染防止への対策について

世界でも日本と同じく大気汚染対策が進んでいます。今回はイギリス、インド、中国について取り上げたいと思います。

「霧の街」と言われたイギリスの現在

イギリスは、ご存知の通り産業革命を成し遂げた国です。その反面、世界初の大気汚染を経験し、首都ロンドンは長年「霧の街」と言われてきました。

イギリスロンドンの現在の空

18世紀半、繁華街があるロンドンで起こった産業革命。工業が発達するにつれ、世界の貿易・金融の中心として繁栄してきました。霧というのは、ミストや自然に発生した美しいものではなく、黄色く、腐敗臭がするスモッグは工場からの排ガスが霧と化学反応を起こしてできた硫酸塩によるもので、住民や観光客に害を与え深刻な問題となりました。 その後、イギリスでは国民の健康と環境保護・家庭・農畜産業や各方面の汚染物質削減に取り組む大気清浄法(クリーン・エアー・アクト) が公布され、運輸や産業、家庭での暖房器具の販売規制・性能向上、農家に対する設備や技術支援、パトカーを電気自動車にするなどの積極的な対策が取られるなど環境へ配慮の取り組みもありイギリスは2022年世界SDGs達成度ランキング11位(日本は19位)となっております。


SDGsの達成度がG20の中で最も低いインド

現在のインドは経済成長が著しく、IT業界や金融業内などいろいろな分野で成長を遂げています。その結果、インド国内における大気汚染が深刻化しています。

SDGsの達成度が低いインド

それは工場からの排出ガスはもちろん、自動車からの排気ガスも影響しています。自動車による排気ガスは、政府より2016年に排気ガス減少を目的とした車両規制がはじまり、ナンバープレートの数字による通行規制が行われたり、国内大手自動車メーカーはガソリン車・ディーゼル車の生産をやめたりするなどの対策がされています。
工場では有害物質を削減すべく、太陽光エネルギーや風力といった再生可能なエネルギーを利用した発電システムが設置されるようになり、急激な経済成長によって深刻化していた電力不足問題と汚染問題を解決することが期待されています。
そしてヒンドゥー教のお祭り「デイワリ」で使用される爆竹や花火も大気汚染に影響しており、それらは完全に禁止するのではなく、時間帯で使用を制限する方向に進んでいます。
新興国のSDGs達成に向けた改善の余地は限られている中、インドは世界の中でもまだまだSDGsの課題が多く(インドの2022年SDGs達成度は121位)、また改善の余地が多く残されています。大気汚染の問題をはじめとした環境問題以外でも、貧困・教育・健康・福祉など様々な問題を抱えており、国際協力や海外からの事業展開などでインドと新興国がSDGsに積極的に貢献することが重要であるといえます。


テクノロジーを活用してSDGsに取り組む中国

中国の環境問題は「公害のデパート」、「環境問題のデパート」と言われるほどたくさんあり、その中でも大気汚染はかなり深刻です。2015年頃には街中がスモッグで真っ白になり、近くのビルも見えなくなり、人々が口を覆って歩いている映像をテレビで見たことある人も多いと思います。

テクノロジーを活用してSDGsに取り組む中国

かつては中国国内であまり重要視されていなかった大気汚染問題ですが、気候変動問題が注目されだしたのと同時に、大気汚染問題も注目されるようになってきました。
国際社会では気候変動問題への関心が高く、言及される機会も増えて重要視されるようになったためです。
こうした中、意外かもしれませんが中国はSDGsに積極的に取り組んでいます (中国の2022年SDGs達成度は56位) 。SDGs達成度のランキングでは、日本より下位にあるものの、日本ではできない取り組みなども導入し、ダイナミックかつ地道に進めています。その背景にあるのが、大気汚染をはじめとした環境問題・経済格差など、深刻化する社会問題に直面している現実です。ここ数年目覚ましい発展を遂げている自国のテクノロジーを生かしSDGsの問題に取り組んでいます
大手IT企業のアリババではデータセンターの電力削減や調達により2020年の二酸化炭素排出量を30万トン削減に成功しており、大手IT企業テンセントでは、社会問題解決にむけてデータセンターのエネルギー調達に約8,000億円もの投資を行っております。
中国政府はカーボンニュートラルの実現に向けて二酸化炭素の排出量を減らす事を目標に、世界の半分を占める石炭消費量も2030年にかけて徐々に減らしていくと宣言しており、電源構成の火力電力の比率を少しずつ低減させています。2025年までに太陽光や風力など、クリーンエネルギーの柱となる発電基地の建設や電力消費量の多い地域の送電網構築にも注力しています。

4.大気汚染防止推進月間で心がけたいこと

大気汚染防止推進月間では環境省から身近に取り組める大気汚染防止についての提案がされています。主な提案内容は以下の通りです。

  • 自転車や電車の使用を心がける
  • 暖房の使用を控える
  • エコドライブの実践
  • 大気汚染の防止について考える

自動車に関する項目が2つ入っています。海外の事例を見ても分かる通り排気ガスは大気汚染に大きな影響を与えているという事です。 最近では、レンタル自転車やレンタルキックボードが街中を走っているのをよく見かけます。東京都内や大阪市内の至る所に設置され、繁華街のちょっとした移動に便利で、ガソリンを使わないのでエコにも繋がります。
これからは電車で会社に出勤し、レンタルサイクルやレンタルキックボードで商談へ移動、なんてことも増えるかもしれませんね。

電動キックボードシェア/シェアサイクルのサービスの「LUUP(ループ)」

燃料電池バス

出展:LUUP(ループ)より


空気を綺麗にするパリでの取り組み

パリのアンヌ・イダルゴ市長は「パリの空気を綺麗にする」というスローガンを掲げ、様々な取り組みが行われています。
パリ市では、オリンピックが開催される2024年にはディーゼル車が、2030年にはガソリン車の走行が禁止される予定で、また今街中で大活躍しているのが、24時間365日の利用可能なレンタル自転車システム Vélib(ヴェリブ)です。ヴェリブはパリ市内のいたる所にステーション(停める場所)があり、スマートフォンのアプリに登録するだけで誰もが簡単に利用・返却できます。
パリ区にあるリヴォリ通りは、以前までは車でびっしりと埋まっていた通りでしたが、2020年5月コロナのロックダウン中に道路の工事が行われ自転車専用レーンができ、今では昼夜問わず自転車やキックボードが爽快と通りぬけ排気ガスに汚染されることない、空気の綺麗な通りになっているそうです。

パリ市主導のレンタル自転車システム

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出展:パケトラより

日本の自動車の変化

そして電気自動車やハイブリット車も増えてきました。電気自動車(EV)が各自動車メーカーから発売されていますが、依然としてハイブリット車の方がエンジンへの信頼度は高いようです。2022年11月に発表されたトヨタの新型プリウスも7年ぶりのフルモデルチェンジではありますがエンジンはハイブリット型になっています。 地球環境的にも脱炭素の流れがありエンジンのみで動く自動車が減りゆく一方で、日本の自動車メーカーはEV車だけでなくハイブリット車の需要もある、と見込んでいるようです。

新型プリウス トヨタが発表 7年ぶりのフルモデルチェンジ

7年ぶりにフルモデルチェンジしたプリウス

出展:NHK日本放送協会より

自動車メーカー各社は持続可能な開発目標であるSDGsに対する取り組みを行っており、今回新車を発売したトヨタ自動車は電気自動車からハイブリット車、水素エンジンなどお客様のニーズに沿った多くのラインナップを揃えています。 トヨタ自動車は「減らすべきは二酸化炭素であってエンジンではない」という考えの元、自動車そのものが悪いのではなく使用する燃料を従来のエンジンやディーゼルから水素や電気などに変えていくことでSDGsへ取り組みながら大気汚染を含めた地球環境問題へ向き合っています。

トヨタ自動車 環境への取り組み

出展:トヨタより

5.ノベルティでも地球のことを考えた商品選びを

実は12月の電力消費の大半を占めているのは暖房器具の使用です。「温める」というのはエネルギーを多く使い、夏の冷房よりも暖房の方が電力の消費量が高いのです。
エアコンだけでなく、ストーブやホットカーペットなど複数を合わせて使用する場合もあり電力消費量が増えてしまいます。
日本の発電の電源の割合は石炭や石油がまだまだ多く、太陽光やバイオなどの再生可能エネルギーは全体の10%程度にとどまっています。つまり電力を消費するという事は、それだけ発電する必要があるということになり結果、大気汚染の可能性を増やしてしまうことになります。

自動車や工場の排気ガスの問題や発電源についてすぐに解決することは難しいかもしれませんが、私たちが簡単にできる対策として、1枚多く厚着をしたり、ひざ掛けやカイロを利用したりするなど暖房器具に頼らずに温まる方法を見つけるのも、大気汚染防止対策の一つになります。そして電力を無駄にしない、環境に配慮することを心がけるなど、ほんの些細なことかもしれませんが、毎日の積み重ねが大きな結果につながる可能性もあります。

折りたためるエコバッグ プラスチックを原料としたレジ袋が大量に消費され、ゴミとして焼却されれば二酸化炭素が発生し、地球温暖化にも繋がる要因ともなっていました。2020年7月よりレジ袋の有料化が始まり、企業がノベルティや販促品でエコバッグを配布する事が急増し、レジ袋の使用を控えるということを消費者に促せ、サステナブルなノベルティ・販促品の配布として広く利用されるようにもなりました。
この様な企業活動が、社会貢献を意識した企業の取り組みとして好感度が上げるだけでなく、消費者ひとりひとりの意識を変えいったのは記憶に新しいことです。

企業活動でも、私たちひとりひとりの生活の中でも、何ができるのかを考えることは大気汚染防止を考える大きな一歩になり、それが地球環境に対する配慮やエコ、各企業のSDGs活動に繋がっていくことになります。大気には陸地と違って境界線がありません。その為、日本だけでなく世界の国々がお互いに気を付ける必要があります。

地球にある貴重なエネルギー資源には限りがあり、限りある資源を大切にしなければ、『寒くても暖房が使えない』『冷蔵庫が使えないので食品の保存ができない』など、私たちの快適な生活は維持できなくなります。 これを機に大気汚染をはじめ、エコやSDGsについて普段の生活の中でどのような事が実践できるのかを考えてみるのはいかがでしょうか。

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